借入金利、8月から上がります-日銀利上げに伴う会社と家計への影響
2026.08.10

京都市西京区の会計・税理士事務所 渡利会計事務所です
日銀が6月に政策金利を年1.0%へ引き上げたことを受け、大手銀行の短期プライムレート(短プラ)が8月3日から年2.375%に上がりました。短プラとは、銀行が業績の良い企業に1年以内で貸すときの最優遇金利のことで、会社の変動金利の借入れも変動型の住宅ローンも、多くはこの短プラを基準に利率が決まります。この影響が「誰に・いつから」及ぶのかを整理しました。
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会社は8月から、住宅ローンは来年1月から中身が変わる
| 時期 | 誰の話か | 何が起きるか |
|---|---|---|
| 6月16日 | 日銀 | 政策金利を0.75%→1.0%に引上げ(約31年ぶりの水準) |
| 8月3日〜年内 | 会社の借入れ | 大手行の短プラが2.125%→2.375%(+0.25%)に。短プラ連動の変動借入は、契約ごとの金利見直し日が来たものから順に新しい利率へ |
| 10月1日 | 住宅ローン | 変動型の基準金利を同じく+0.25%程度に見直し(4月・10月の年2回が一般的) |
| 来年1月の返済分〜 | 住宅ローン | 10月に見直した新しい利率での計算が始まる。ただし毎月の返済額そのものは据置きが一般的で、変わるのは利息と元金の内訳 |
会社の借入れは、8月以降、契約ごとの金利見直し日が来たものから順に上がります。見直しは3か月ごと・6か月ごとが多く、遅くとも年内には大半の変動借入が新しい利率になります。一方、住宅ローン(変動型)は10月1日に利率を見直し、新しい利率での計算が始まるのは来年1月の返済分からというのが一般的な流れです(時期は銀行・商品により前後します)。
日銀は物価高への対応として段階的に利上げを進めており、政策金利1.0%は1990年代半ば以来、約31年ぶりの水準です。信用保証協会の保証付き融資も、その多くが短プラ等に連動しています。
会社への影響——変動借入5,000万円で年12.5万円の増
影響を受けるのは、変動金利・短プラ連動の借入れがある会社、当座貸越、そしてこれから新規・借換えで借りる方です。例えば変動借入が5,000万円なら、+0.25%で支払利息は年約12.5万円増。利上げはこの間段階的に続いているため、累計ではさらに大きな負担増となります。一方、固定金利の期間中の借入れには影響しません。
住宅ローンへの影響——返済額は変わらず、中身が変わる
住宅ローンの変動型には「5年ルール」(元利均等返済では5年間、毎月の返済額を据置き)と「125%ルール」(見直し後の返済額は従前の1.25倍まで)があり、来年1月以降も毎月の返済額そのものは変わりません。変わるのはその中身で、利息の割合が増え、元金が減りにくくなります。返済額が上がるのは5年経過後の見直し時です。なお、ネット銀行を中心にこれらのルールがない商品もあり、その場合は1月から返済額そのものが上がります。ご自身の契約がどちらかをご確認ください。
実務上の対応——「借入返済予定表」をつくることから
① 借入れごとに変動/固定・利率・金利見直し日・残高を確認したうえで、毎月の元金返済額と利息を並べた借入返済予定表を作る。金利上昇は利息だけの問題ではなく、元金返済と合わせて「毎月いくら出ていくか」で資金繰りを見ることが大切です。
② 固定化・借換えは支払利息・保証料といった「安心料」との損得勘定で(支払利息・保証料は損金になります)。
③ 余剰資金での繰上返済は、手元流動性とのバランスを見て判断を。
どの方法が有利かは、借入れの残存期間・金利水準・手元資金の厚みによって変わります。実行前に専門家にご確認ください。当事務所では、借入条件の棚卸しのうえ、利息負担と元金返済負担を合わせたシミュレーションを承っています。
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借入条件の見直しや資金繰りのご相談は、お問い合わせフォームからお気軽にどうぞ。
出典:日本銀行「金融市場調節方針の変更について」(2026年6月16日)および三菱UFJ銀行「短期プライムレートの改定について」を基に弊所作成(2026年8月参照)
https://www.boj.or.jp/mopo/mpmdeci/mpr_2026/k260616a.pdf
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