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税務お役立ち情報

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休眠会社について

京都 西京区の税理士 渡利裕亮です。

本日、8/5(火)から税理士試験ですね!
受験生の皆様、1年間の成果を100%発揮できるよう精一杯頑張ってください!!

今回は、前回記事(H26.7.24)会社設立のメリットとデメリットで少し触れました「休眠会社」について掘り下げてみたいと思います。


1.休眠会社とは?


法人として登記簿上は存在してはいるものの、事実上、営業活動を停止している会社をいいます。


2.なぜ休眠するのか?


休眠の理由には諸処ありますが、会社の解散・清算には煩雑な手続や登記・税務申告費用が伴います。将来、新事業を開始して営業再開!という可能性があれば、解散・清算してしまうと再度会社設立ということになり、手続的にも費用的にも負担が大きくなります。

また、家族経営の同族会社など、株主と経営者が一体の会社では手続も費用もかかるので、解散・清算手続きをしないでそのまま放置…ということもあるようです。


3.休眠会社の税務と税金


事実上、営業活動を行っていないとはいえ法的には存続しているので税務申告の義務は発生します。
休眠会社の税務・税金は以下のとおりになります。

法人税

利益(所得)が発生しなければ税金は発生しません。しかしながら利益がゼロ又は赤字でも2期連続して期限内に確定申告書の提出がない場合には、2期目から青色申告の承認が取り消され「青色申告の特典」といわれる税制上の優遇を受けられなくなります。

青色申告を取り消されたあとの再申請は、取消し通知を受けた日以後1年を超えてからでないとできません。

また、青色申告は適用を受ける期の開始前に提出する必要があるので、取り消しを受けると最低3期分は青色申告ができなくなります。

更に無申告の期があると、将来営業を再開した際に、休眠前に発生した赤字(欠損金)と営業再開後の利益(所得)との相殺ができなくなります。

消費税

休眠中は課税取引が無いため申告義務は発生しません。

法人住民税 均等割(地方税)

法人税(国税)とは異なり、利益が無くても均等割という税金(7万円~)が発生しますので申告・納付しないと未納の税金が累積していくことになります。
ただし、均等割については、以下【法的根拠】に該当する状態であれば、管轄の道府県税事務所、市町村あてに休眠状態である旨の届出書を提出して均等割課税の免除を受けることが可能です。

【均等割免除の法的根拠】
◇法人住民税(道府県民税・市町村民税)の納税義務者

事務所又は事業所を有する法人(地方税法第24条第1項、第294条第1項)

◇「事務所又は事業所」

自己の所有に属するものであるか否かにかかわらず、事業の必要から設けられた人的及び物的設備であって、そこで継続して事業が行われる場所をいう…(地方税法の施行に関する取扱について)

となっていますので、人的及び物的設備もなく、事業が行われていなければ均等割を支払う必要はないことになります。

固定資産税(地方税)

不動産の所有者に課税される税金ですので、会社で不動産を所有していれば休眠中でも課税されます。


4.【まとめ】休眠会社の税務


法人税

◇ 毎年期限内に申告をする!営業活動がなければ過去の申告書を参考に自力でも作成可能です。

◇「異動届出書」など休眠状態である旨の届出書を提出する。

消費税

「消費税の納税義務者でなくなった旨の届出」を提出する。

法人住民税

管轄の道府県税事務所と市町村あてに休眠状態である旨の届出書を提出する。
なお、各自治体によって休眠会社の手続きが異なりますので必ず事前に管轄の道府県税事務所と市町村に確認しましょう。


5.その他


役員重任(変更)登記・みなし解散

株式会社であれば役員の任期が満了すれば休眠中でも役員の重任や変更の登記手続きが必要になります。
登記手続きを行わなければ罰則規定により罰金を科される可能性があります。
また、株式会社は最後の登記から12年以上経過すると会社法第472条の「休眠会社のみなし解散」の規定により、一定の手続を経た上で解散したものとみなされますので注意が必要です。
なお、平成26年11月に全国の法務局で休眠会社・休眠一般法人の整理作業が行われるようです。

〈法務省HP↓〉

http://www.moj.go.jp/MINJI/minji06_00082.html

銀行融資

無申告のままにしておくと、営業を再開し銀行から融資を受けようとする際に決算書など、求められる書類を揃えることができない可能性があります。


以上、将来少しでも事業再開見込みのある会社であれば、管轄の道府県税事務所と市町村に休眠の届出書を提出し、法人税の申告は必ず毎年期限内に行いましょう!!